人が集まる場づくりを求めてUターン。 自分が楽しい気持ちでやることが一番大事。
その後、お金も少し貯まったので、旅行がしたいなと思い、退職してフリーターになりました。友達がオーストラリアに行っていたので、私も3週間くらい滞在したり、屋久島にも行ったり。富士山が噴火するという噂もあったので「噴火したら困るから行こう!」と、友達と富士山にも登りました。
Uターンのきっかけは、人が集まる場所をつくりたいと思ったことです。ただ、私一人では絶対にできません。どこでやるかと思ったときに、浮かんだのは家族や友達がいる地元。家族を通して、現在向町カフェとして借りている物件の存在を知りました。友達の家でもあったので、親同士が話をしてくれて、タイミングと流れがちょうどいいなと。
実は、最初はご飯を出したいと思っていませんでした。みんなが集まれる場所をつくりたいとの思いだけ。でも、経営するためには、売り上げも大事です。自分にできることは何かと考えたときに浮かんだのは、今までやって来た料理の勉強。これを活かして料理を提供しようと思いました。
一番こだわった部分は、カウンターです。大阪にいたとき、バーが好きで1人でよく行っていました。知らない人と年齢性別関係なく喋る空間が好きで。こんな風に出会いとか繋がりが広がる場所を日野でもつくりたいなと。
喋りやすい雰囲気のカウンターと高さのある椅子にはこだわりました。私の友達や近所のおじさんも来てくれて、たまたま出会ったら喋る、そんな色々なコミュニケーションを育んでくれていると思います。
正直、毎日楽しいですね。そもそも、選択するときに「楽しい」「嬉しい」という方を選んでいるので、自分の思い通りにできているので、楽しくないはずがないなと。辛いと感じることは特に思い浮かびません。お客様が来なくてひとりぼっちだと寂しいなと思いますが、辛いというわけではないですね。
ただお店は、まわせていないと思います。多分、お客様にご迷惑をかけています。待ってもらうことも多く、私のペースになっているので、その部分をどうかなと思うこともありますが、この空間を感じてもらいながら、のんびり待ってもらえれば。その部分も楽しんでもらえれば、と。わがままですが、そう思っています。
お店もちょっとずつ増えているので、これからが楽しみです。それから、私自身も向町カフェを始めたからこその繋がりも増えています。新しくできた仲間は、全てお店がきっかけ。
日野町で開催されている「ひのまるマルシェ」の主催者の方も、最初お客様として来られた人。企画段階から教えていただいて、その繋がりから毎回参加しています。
日野町に戻ってきて、私が飲食店を始めるにあたり利用したのは「商工会セミナー」です。経営の覚書を書いたり、お金を借りる際に銀行に持っていく書類を作ったりと、すごくためになりました。ただ、セミナーでは「宣伝にお金をかけなさい」と言われましたが、私はSNSで発信しているだけなので、実質0円です。お金をかけないやり方もあると思います。
あとは、自分が楽しいと感じることをやればいいのではないでしょうか。そうすることで、きっと周りに楽しい人が集まってくると思います!